タイ国のマングローブ植林による
カーボンクレジット創出プロジェクトへの資金提供のお願い
国際マングローブ生態系協会では、2025年からタイ国でのマングローブ植林によってカーボンクレジットを創出するプロジェクト(T-VER Project*)を実施します。本プロジェクトを実施するにあたっての植林費用、植林後の管理費用などを、企業様に拠出して頂きたいのです。
拠出頂いた資金については、植林後10年目あるいは20年目に、植林したマングローブが吸収したCO2量をクレジット化し、クレジット化できたCO2量を、拠出頂いた資金額の割合に応じて配分させて頂くことになります。
なお、プロジェクトで得られるカーボンクレジットは、タイ国政府が認証したThailand Voluntary Emission Reduction (T-VER)によるCO2クレジットです。
*Thailand Voluntary Emission Reduction Project:T-VERプロジェクト
このT-VERプロジェクトで得られたCO2クレジットがTVERsと呼ばれています。
なお、タイ国政府が認証しているT-VERプロジェクトでは、現在までのところ、マングローブ林から得られたカーボンクレジットが、日本とタイ国の二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)の対象にはなっていませんが、本プロジェクトの開始時に、林野庁・環境省・経済産業省はじめとする日本の関係諸官庁に、そしてタイ国サイドではThailand Greenhouse Gas Organization(TGO)と交渉し、JCM制度を活用して日本のNDC (Nationally Determined Contribution)に貢献可能なスキームを考えています。
プロジェクト概要
・植林予定地:タイのチャンタブリ州とトラート州の養殖池跡地やマングローブ伐採跡地などの国有林
・借地許可を得たタイ国有林の面積:約279.5ha(弊協会によって、すでに踏査済)
・クレジットの種類:TVERs(タイ国政府認証クレジット制度、Thailand Voluntary Emission Reduction (T-VER)Programによって創出したCO2クレジット)
・20年後の計算上の推定CO2吸収量:25万トンCO2e (成長量に基づきCO2吸収量を再計算する予定です)
・プロジェクト開発者:国際マングローブ生態系協会、Team Forestry Co. Ltd.(タイ国のマングローブ植林会社)
・拠出頂きたい費用:年間500万円を1口とし、5年間を1タームとして最低10年間(2ターム)以上、希望としては20年間(4ターム)をお願いしたいと思っております。
・初年度に希望する出資口数:約279.5haを植林し、申請書を提出するのに1億円は必要なので、500万円で20口を目安に、資金のご提供を希望しています。
<補足説明>
植えたマングローブが成長して、CO2吸収量が大きくなるのは10年以降、年間成長量が大きくなるのは15~20年ぐらいなので、吸収したCO2量の最初のクレジット化を植林後10年目、2回目は植林後20年目を想定しています。
拠出頂く毎年の費用を500万円としているのですが、前述の通り初年度の約279.5ha植林と申請書の作成に一番大きく費用がかかり、1億円必要とされます。
しかしながら、植林はプロジェクト開始年だけで(初年度に植林を完了させ)、次年度以降は、補植と植栽後の管理の経費となり、そして毎年、成長調査をしながら、10年目にクレジットの申請をし、そして20年間は管理するので、補植・管理・調査の費用が毎年500万円で、20年間助成するとお考えください。
タイ国のマングローブ植林によるカーボンクレジット(TVERs)を取得された日本企業はまだおられません。
日本企業初の取組みとして、この機会を活用頂き、脱炭素経営の一助になればと思っています。
問合せ先:国際マングローブ生態系協会事務局(isme@mangrove.or.jp)
・弊協会は1990年に設立し、これまで30年以上、アジア・太平洋・中南米等、世界各地でマングローブ生態系の保全・再生活動を続けてきました。マングローブ植林経験のない企業の方々が、マングローブ植林によるカーボンクレジット創出に取り組むよりも、植林経験が豊富な弊協会と協働で行うことで、コストや労力がかからずにクレジットが取得可能です。
・企業のCO2削減取り組みへの手段として
・CSR/ESG経営(TNFD、TCFD)の社外アピール
・SDGsへの貢献
・JCMが可能であればわが国のNDCに貢献可能です。