国際マングローブ生態系協会について
設立の背景
1980年代にUNDP/UNESCO(国連開発計画)がアジア・太平洋地域で、マングローブに関するプロジェクトを実施していました。 このプロジェクトが終了するに伴い、プロジェクトの理念を引き継ぎ、世界各国でのマングローブに関する活動を支援するため、 19か国のマングローブ関係者からの強い要請と、外務省、沖縄県、琉球大学の積極的な誘致により、 1990年8月、常陸宮同妃殿下のご臨席のもと、マングローブに関する国際的NGO/NPOとして、「国際マングローブ生態系協会」が設立されました。
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わたしたちが目指すこと
現在、マングローブ林は無秩序な開発により 年間でその面積の約1%という速さで、急激に減少しています。それは世界の森林消失の3倍~5倍もの速さと考えられています。 私たち、国際マングローブ生態系協会は20年以上にわたり、世界約20か国において、マングローブ生態系の保全を目指した活動を行ってきました。
ISMEの目的- マングローブの保護、合理的な管理、持続可能な利用、およびその生態系のため研究と調査を促進すること
- マングローブ生態系の国際的なデータバンクとして役立つこと
- マングローブ生態系の重要性について公共の認識を高めること
事業内容
マングローブ生態系について、以下のような事業を行っています。
- 調査・研究の推進
- 学術・技術情報の収集、評価及びその普及
- 持続可能な管理方法、合理的な利用、保全やその機能回復に関する研究、研修、普及活動の推進
- 社会学的、経済学的、生態学的重要性に関する啓蒙活動促進のための資料・教材の開発
- 国際セミナー、国際シンポジウムや保全技術、利用技術等に関する指導や技術研修の実施、
マングローブ生態系に関する普及紙や科学雑誌の発行 - 研究プロジェクト等の推進と支援
- 本協会の目的に沿う公的・私的機関との協力
マングローブ憲章
ISMEの執行委員会は、最初のミーティングにおいて国連の自然のための世界憲章の補足となるマングローブのための憲章を作成すると決めました。 マングローブのためのISMEの憲章は、1991年に最初に作成され、1992年に成立しました。マングローブ生態系の利用のための原則について 詳しく説明する際、地方、国家、そして、国際的なレベルで法と習慣に反映されるために、マングローブ憲章の重要性があります。
現在のISMEの役員
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タイ国家経済社会開発委員会顧問(National Economics and Social Development Council of Thailand)、前同委員会委員長、シリントーン王女国際環境公園会長、元タイ国上院議員、元タイ国環境研究所会長、カセサート大学名誉教授・元副学長
ISMEニュース:国際マングローブ生態系協会の Sanit Aksornkoae会長がタイ王国の国家経済社会開発委員会議長に就任されました(2018-2024)。詳細はこちら
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元陸生生物生態研究所所長
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ジェームスクック大学 海洋学センター 教授
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元マレーシア国立森林研究所 研究管理部部長
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琉球大学 名誉教授、現日本マングローブ学会会長
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理事会
ISMEの役員は、会長と3人の副会長、財務担当理事、事務局長で構成されています。 事務局長を除く役員は、4年に一度ISMEの会員によって選出されます。事務局長は役員によって任命されます。
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総会
ISMEでは4年に1度ISME会員総会を行っています。総会では、参加して下さる会員同士の意見交換や交流を図りながら、ISMEの活動報告やマングローブ生態系の保全にむけたワークショップを開催するなどしています。
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定期総会 | 開催年 | 開催場所 | 会長 |
---|---|---|---|
第1回 | 1990年8月 | 神奈川県横浜市 | Dr. M. S. Swaminathan (インド) |
第2回 | 1993年6月 | 沖縄県 | Prof. Sanga Sabhasri (タイ) |
第3回 | 1997年8月 | Hat Yai(タイ) | Prof. Sanga Sabhasri Dr. Marta Vannucci (Acting) |
第4回 | 1999年9月 | Bali(インドネシア) | Prof. Aprilani Soegiarto (インドネシア) |
第5回 | 2002年8月 | Ho Chi Minh City(ベトナム) | Prof. Aprilani Soegiarto |
第6回 | 2005年8月 | Kuala Lumpur(マレーシア) | Prof. Salif Diop (セネガル) |
第7回 | 2008年8月 | Bangkok(タイ) | Prof. Salif Diop |
第8回 | 2011年9月 | Sabah(マレーシア) | Prof. Sanit Aksornkoae (タイ) |